いおり日記

大阪市淀川区 いおり鍼灸院 院長・金澤秀光が綴る東洋医学に関するよもやま話。  「心身一如」の古典医学に立脚し、個人の有り様と、人間を取り巻く環境との相関的視点から気ままに書いています。 過去のブログ記事はこちらへ→http://iori-hermitage.sblo.jp/

春・・・さまざま

はじけそうな、梅のつぼみ


 梅の花が、チラホラ咲き始めていますね。

 この時期は、なにも無くても、なんとなくうれしい気持ちになりますね。

 ブログ更新、久々です。

 みなさま、いよいよ始まる春本番を前に、いかがお過ごしでしょうか。


 実は立春を過ぎたあたりから、娘の寝小便が始まりまして・・・

 冒頭の写真にある通り、梅の花の開花直前でした。

 娘の寝小便に、ひとり春を感じながら、そのうち治まるだろうと放置していたのですが、さすがに4日連続となった日の朝に治療しました。

 病理は簡単です。

 下図のように、春は自然界の気が下から上に、内から外に向かうので、人間の身体の気も同期して同じ方向に向かうからです。

 娘は気が盛んで春の気に同調し、気が上半身に集まって、下半身に不足しておしっこが洩れてしまっていたのです。

 二穴用いましたが、簡単に治ってしまいました。

 喜び事も、度が過ぎると気が昇って降りにくくなりますので、みなさまほどほどに。





 花粉症を始め様々なアレルギー症状・皮膚症状。腰痛・のぼせ・めまい・頭痛・咳喘息・耳のトラブル・目の充血や腫れ・風邪・喉痛などの風邪様症状・うつなどの気分障害・腹痛下痢・・・とまあ、花が一斉に咲き始めるかの如く、このところ全科疾患オンパレードです。

 が、原因はひとつ。

 冬の生活態度の誤りです。


 みなさま、風船をイメージしてください。

 低気温下でパンパンに膨らんでいる風船が、気温が上昇するにつれてどうなるでしょう。

 風船の中の空気は、出口を求めて最も出やすいところから逃げようとして膨らみますでしょう。


 人間の身体は風船ではありませんが、皮一枚でおおわれた袋です。

 その袋の出口で、冬の間にため込んだ様々な邪気が外に出ようとして渋滞を起こすのが、この春に起きる症状です。

 冬の間に、どのようなものを飲み食いしたのか。

 どのような気持ちで過ごしたのか。

 夜更かしが日常化していなかったか。

 複雑で難治に思える様々な疾患の原因は、このようなところにあるのです。


 これらの点を反省すること無く、原因や解決を自分以外の外に求めたり、症状が治まればそれでいいという性根だと、必ず再発します。

 それだけでなく、繰り返すたびに深刻化します。

 そうなると、人生までもが思わぬ方向に流れてしまいます。


 臨床では、この点をしっかり理解してもらうために、様々な角度から説明し、その人の身体が表現していることを伝えながら治療を進めます。

 時にきつく言ったり、場合によっては治療をお断りする場合もあります。

 漢方や鍼と言えども、症状の消失だけを目標に治療を行えば、将来必ず禍根を招く対症療法になるからです。 

 対症療法は、用い方によって善にも悪にもなる両刃の剣です。


 洋の東西を問わず、医療が病気を治すのではありません。

 薬や鍼が効く、病気を治すと言った感覚は間違いです。

 作用する、ただそれだけのことです。しかも生きてる人間だけに。

 医療が死んだ人を生き返らせることが出来ないように、一時的に危機を救うことが出来ても、医療が人を生かすことなどできないのです。

 ましてや、医療に頼って健康など実現するはずがありません。

 本来の医療はあくまで、自分の身体に起きていることの責任を、自分自身でとれるためのサポート・補助でしかありません。


 自分の身の行く末は、先ず自分が決めなくてはなりません。

 医療に身をゆだねるとしても、先ず自分の身は自分で建てなくてはなりません。

 医療に重きを置いて、自分の人生を左右する主役にしてはなりません。


 本来の・真の医療は、自立するための、杖のようなものです。

 だからこそ、医療が必要でなくなるためにと、古来より『養生』を説いてきているのが、東洋医学です。


 自分で歩けるようになれば、もう杖は必要ないですよね。

 このような状態を、是非とも目指して頂きたい。

 いおりスタッフ、全員の願いです。


 鍼専門 いおり 鍼灸院